収束の気配が全く見えないジャニーズ事務所の件。
この問題、なにをどうしたら収束するのでしょう？
被害者はいても時計を元に戻せない以上、何をどうやっても完全な解決はありえません。まして本人は亡くなって不在。犯罪者として罪を償わせることもできません。
だとしても、今も苦しむ被害者の気持ちを考えるとこのままでいいはずはありません。被害者はこの先も生きていくのです。
と考えれば完全な解決には至らなくても、被害者の心に極力寄り添う形での落とし所はあるはずです。
ベストはなくてもベターならある。
そんな形でこの問題を考えてみます。
時間の経過と共に悪化の一途を辿ってる
それらの甘い見通しはものの見事に外れ、時間の経過と共にジャニー氏の蛮行が次々と明らかになってます。
その中でも服部吉次氏(服部良一氏の次男)の勇気ある証言は、ジャニーズ事務所の逃げの姿勢(ズブズブの業界関係者も含む)に待ったをかける決定打ではないでしょうか。テレビは報じませんが。
またジャニー氏の犯罪だけでなく、業界関係者の忖度の姿勢も明らかになっており、こちらにも批判が集まっています。テレビは報じませんが。
ジャニーズ事務所に対し率直な意見をした松尾潔氏の契約を解除したスマイルカンパニーが大炎上。その飛び火は過去の中森明菜さんの金屏風会見にまで及んでます。
時間を追うごとに事態はどんどん悪い方向に向かっているということは、なし崩し的にごまかすような、前時代的な方法が全く通用しない証で、その事実をテレビをはじめとする業界関係者は未だ理解できずに今に至るという感じです。
もっとも商業主義に染まった性犯罪隠匿組織に、それらを理解しろというのが無理なのかも。
騒動のけじめについての個人的な考察
蒼 じゅりあジャニーズ一強のテレビはつまらない！
そう感じる一視聴者としての考察を以下にまとめます。
社名について
国内最大級の性犯罪加害者の名前が社名になってるジャニーズ事務所をそのままにしてていいのでしょうか？
社名の変更はもちろん、気持ちが悪すぎるのでジャニーという名前さえ放送禁止用語にしてもいいくらいだと個人的には考えます。
事務所の存続について
「事務所を畳め」との声も数多くありますが、それよりも今は、被害者への保証が最優先です。
現在も何らかの理由で心の傷を抱えているにも関わらず、被害を名乗り出ることができない人はたくさんいると思われます。
なので短絡的に事務所をどうするかではなく、「被害者の会」みたいな組織を作り、「被害者が個々に」ではなく、集団で事務所と話し合いができるような窓口を作るのが望ましいと考えます。
そうなれば被害者たちへの二次被害(誹謗中傷)も減らせるのではないでしょうか。
日本外国特派員協会での記者会見
この問題に対し、ジュリー氏に記者会見を要望する声があちこちから上がってます。
しかし機能不全と化した国内の主要メディアや、腰が引けた姿勢で遠慮がちに言葉を選びながら無難な質問しかできない御用記者たちによる記者会見をいくら行ったところで時間の無駄。
それよりも元ジャニーズJr.の被害者が日本外国特派員協会で記者会見を行ったわけですから、ジェリー氏も同じ場所で、同じメンバーに囲まれて記者会見を行うのが社長としての責任ではないでしょうか。
被害者たちは顔出し・実名で身を切るような覚悟で臨んだわけですから、ジュリー氏もそれなりの覚悟を示さないと、この騒動はいつまでも遅炎し続けるでしょう。
少年に対する執着はいつから、何をきっかけにして始まった？
服部氏の証言にもあるように、事務所の設立以前からジャニー氏はわずか8歳の少年にまで手を出してたことになります。
米軍・GHQの兵士として赴いた時の犯行。このときジャニー氏は二十歳前後です。いくら服部氏のご家族とはいえ、ジャニー氏から見れば敗戦国の非力な子供。力の優劣は歴然です。
注目すべきはその手口で、後の被害者たちの証言と全く同じです。この時点で犯罪スタイルがすでに確立されていたとなれば、一連の犯罪における原点は、それ以前にあるということ。
原点はどこに？
- 大谷貴義氏の援助を受けていた和歌山時代か？ロス時代か？朝鮮戦争か？
- なぜ彼は低身長の男児に執着するのか？
- この手口はいつ頃、誰に学んだのか？
- 虐待の連鎖はあったのか？
ジャニー氏はすでにこの世にいないし、生前も自身の過去には口を閉ざすことで有名な方ゆえ、今となってはそれを解明するのは困難です。
とはいえ今もこの国で似たような犯罪があちこちで行われていることを考えれば、今後の犯罪抑止をするためにも、ひとつの参考例として究明する価値はあるはずです。
外部機関による調査
もっとも必要なのは、外部による公正な調査です。
ジャニーズ事務所は「外部専門家による再発防止特別チーム」を立ち上げました。
このチームについて「外部の独立した第三者である」さかんにアピールしてますが、残念ながら実態はジャニーズ事務所のコントロール下に置かれたチームです。
報酬も事務所側から発生し、調査結果の公表においてイニシアチブを握るのはジャニーズ事務所。これのどこが「外部の独立した第三者」なのでしょう？
悪あがきせず、誰もが納得する正式な第三者委員会を設置するべきです。そうでないと、自浄作用なしと判断されますよ。
共依存関係にあるメディアの責任
この騒動が起きてからずっとテレビの扱いを注意深く見てますが、何ごともなかったかのようにジャニタレは毎日のようにテレビに出続けてます。
大々的に取り上げるのは女優の不倫とか歌舞伎役者とかどうでもいいことばかり。メデイアの責任については以下の記事にまとめてありますが、やはり異常です。日本の芸能の黎明期から何十年も続くほどの重大犯罪に、意図的に目を背けているのですから。
最後に
つらつらと個人的な願いを込めて好き勝手なことを書きましたが、ここに書いたことなど何一つ実現しないと思います。
ジャニーズ事務所は今までもこれからも「すっとぼけ作戦」で時間稼ぎを狙ううちに弱体化するでしょう。もともと「芸能プロダクションは一代限り」と言われているのですから。
でも事務所を畳む前に、被害者への補償だけはちゃんとしてほしいです。
