Essay

糸井重里さんの新たな愛犬・ブイコちゃん〜ブイヨンお姉さんになる

糸井重里さんの新たな愛犬・ブイコちゃん〜ブイヨンお姉さんになる

糸井重里・樋口可南子さんご夫妻が、ジャック・ラッセル・テリアの子犬を迎えたそうです。糸井重里さんの発表と同時に「ブイコ」がTwitterのトレンド入り。

今年3月の亡くなった糸井重里さんの愛犬・ブイヨンちゃんの妹分にあたるブイコちゃんがお披露目されるや否や、話題独占という華々しいデビューを飾ったブイコちゃん。

早いもので桜に雪が積もったあの日からもう、5ヶ月が経つのですね。

糸井重里さんの愛犬ブイヨンの死とペットロスと。
糸井重里さんの愛犬ブイヨンの死とペットロスと。現在2匹の犬を飼っている私が、今いちばん恐れているのは、愛する2匹との別れ。 その後に味わうであろうペットロスを想像してしまう出来...

多くの人に愛されたブイヨンが天に召され、悲しみにくれていた糸井家に明るい光が戻ってきました。

犬を亡くすと最初のうちは「できることはすべてやった」と思っても、時間の経過と共に「あれもしてあげたかった、これもしたかった」という思いが芽生えます。そしてもっと時間が経つと「もう一度、最初からやり直したい」と思うようになるのです。きっとそれが今だったのでしょう。

亡き愛犬へのいちばんの供養は、大好きな飼い主さんに笑顔が戻ること。ブイヨンもきっと喜んでいますよ、ぜったいに。

ブイヨンの「月命日」に…

以下は8月21日の「今日のダーリン」からの引用です。過去ログが残らないので、全文を転載します。

ひと月ほど前から、たくさん話し合ったり考えたりして、真剣に準備してきたことがありました。
真剣にとかいっても仕事のことではないですし、わざわざ言うのも大げさに思われるかもしれませんが、ブイヨンのことで、たくさんの人たちに、たくさんの「こころ」をいただいたので、ブイヨンの「月命日」の今日という日に、ぜひ、お伝えしておきたかったのです。

ブイヨンは、3月21日に空へ旅立っているのですが、昨日の夕方、年の離れた妹分がうちに来たのです。
名前はブイヨン(Bouillon)のブイを受け継いで、「ブイコ(Bouico)」といいます。
5月7日の生まれだそうですから、今日で106日目かな。
ブイヨンがうちに来たのと、ほとんど同じくらいです。
ニコちゃん時代のブイヨンに、ほんとによく似ています。

じぶんの年齢から考えて、ブイヨンが最後の犬だと本気で思っていました。
犬の世話をするにしても、漠然と考えていたのは、いつか保護犬の預りさんをする程度のことでした。
このちびちゃんを、幸せな家族にするためには、ぼくらの生き方考え方の大きな再構築が必要でした。
検討と相談とを、真剣に繰り返しました。
出発点は、いちばんたくさん面倒をみる家人が、ブイヨンみたいな仔犬を探し出してくれたことでした。
ぼくが反対なら諦めると、わりとさらっと言うのですが、ぼくだってねぇ、問題がないのならば犬と過ごす気は満々なわけです、さみしかったし。
もっとも大事なぼく自身の年齢の問題については、よくよく考えたら家人が10歳も年下だということと、さらにその後ろ盾として、どうぶつ好きの娘の夫婦がこころよく引き受けてくれたことで解決しました。
協力している愛護団体には、保護犬を預かるというより、いままでと同じような援護をしていこうということで、お空のブイヨンも含めた相談がまとまったのでした。
で、経験豊かなブリーダーさんのところで、姉妹たちと100日も遊んでから、うちにやってきた、と。
また、20年近く、うちにブイちゃんのいる暮らしです。
犬がいなくて自由になった…その自由は、もういいです。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
いろいろ省略しましたが、夫婦というのはわるくないです。

シニアだからこその寂しさ

糸井さんは今、69才。この5ヶ月、ずっと我慢してたのだと感じました。特に以下の文言。これはシニア世代だからこそのさみしさです。

糸井さんの言葉
  • じぶんの年齢から考えて、ブイヨンが最後の犬
  • ぼくだってねぇ、問題がないのならば犬と過ごす気は満々なわけです、さみしかったし
  • 犬がいなくて自由になった…その自由は、もういい

そして以下は、ブイヨンが亡くなった直後に書いた、「糸井重里さんの愛犬ブイヨンの死とペットロスと。」の記事中で引用した3月27日「今日のダーリン」の一文です。このとき糸井さんは強がるというより、自分に言い聞かせるように

世間で、こういうことを「ペットロス」と言ってたのか。
この感覚自体をたのしめるようにしよう。
いましかない感じを、味わえばいいのだと思う。

と書いていました。でも「いましかない感じ」は、その後もずっと続いてたのですね。

だって糸井さん、最近ちょっと元気がないように感じましたもの。というか、ちょっと老けたように感じました。(失敬)

糸井さんより長い時間自宅でブイヨンと過ごしていた樋口さんは、もっと寂しかったのでしょうね。ブイヨンの最後は樋口さんの腕の中だったというから、なおさらだと思います。

自分の年齢を考えて「今飼っている犬を最後にしようと決めたその犬が亡くなると、ペットロスからの立ち直りは、若い人より大幅に遅れる」と、これは知り合いの獣医さんが言ってたことです。

「これで最後」と思うと、その喪失感は若い人の比ではなく、心に受ける傷は計り知れないそうです。特にブイヨンの場合は不治の病で、最後はとてもつらい選択の末だったから、なおさらかも。

その悲しみ・さびしさ・喪失感に耐えられる自信があるからともかく、「可能な条件が整い、良い出会いがあるなら、できるだけ早く飼った方がいい」と、その獣医さんは言ってました。

蒼じゅりあ
蒼じゅりあ
個人的には耐えなければならない理由はないと思ってますけどね…

とはいえ、犬を飼うことの責任を考えると、自分の年齢がネックになるというシニア世代は多いです。私の周りにもたくさんいます。

実際には、飼いたいけど飼えない。そんな人の方が圧倒的に多いです。私だって多分、今の2匹が亡くなったら、もう飼わないでしょう。

でも糸井さんはそうではなくて、みんなが協力してくれる…。つくづく、幸せな方だと思いました。

みんなが待ってたブイコちゃん

ブイコちゃんはそれらすべての幸せと願いを運んできた子です。本当によかったと、糸井さんとブイコちゃんの出会いを心から喜んでます。

ネットでも温かいメッセージが数多く目立ちます。

思いが込められたみんなのメッセージを読むだけで、涙が出てきます。ほんの一部をご紹介。

蒼じゅりあ
蒼じゅりあ
そうか、さびしかったのは糸井さんたちだけでなく、この私もブイヨンを愛していた人たちみんなもさびしさを感じていたんだ

そんなことを思わせる、心温まるできごとでした。

最後に

今は女子力高めでおとなしいみたいですが、一週間もしないうちにジャック・ラッセル・テリアの本領を発揮するでしょう。

かわいくて微笑ましいブイちゃんの続編は、これから始まります。またネットで「ブイちゃん」に会える楽しみができて私もうれしい。どうかスクスクと成長しますように。末永くお幸せに。

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蒼 じゅりあ
蒼 じゅりあ
サイト名の「Un Jour」とは、フランス語で「ある一日」という意味です。日々の記録・エッセイをまったりと綴っていきます。