女ばかりの集団につきものの仕切り屋さん。
お山の大将さながら、ど真ん中にデーンと居座る。歯に絹着せぬ強気の発言。声が大きく押しが強い。「私がいちばん」とばかり、いつも自信満々。
そんな姿を見れば、さぞかし実力があるのかと思いますが……
実は中身を知るとたいしたことがなくて、目立ちたがり屋の出しゃばりだとわかります。
何かあれば「あれをやれ、これをしろ」と、次々と人に指図するからリーダーシップがあるのかと思いきや……
実は面倒なことを調子よく他人に押し付けているだけで、人を思い通りに動かしたいだけ。
このように仕切り屋さんは言うこととやることのギャップが大きく、それがあまりにも顕すぎるから、見ていて本当に滑稽です。
そう、彼女たちは自分がいいとこ取りをしたい、他人の手柄をかっさらいたい、「人に命令できる中心的な立場」でいたいから上から目線で仕切るのです。
日頃の言動を見る限り「怖いもの知らず」をイメージしますが、実は仕切り屋さんにも苦手なものがあります。
それを知っておけば、でしゃばりでうっとうしい仕切屋さんを黙らせることに成功するかも?
そこでこの記事では”なんちゃってリーダー”の仕切り屋さんが、もっとも苦手とするものをお伝えします。
真の実力が試される場では逃げ腰になる
強気な言動は人前で自分を大きく見せるため。自分を等身大以上に見せたい表れです。
実力のなさを自分がいちばん良く知っているから舐められちゃいけないとばかり、傲慢な態度にすがるのです。
そんなことをするより真の実力者から素直に教えを請うような、殊勝な態度を見せればいいのにと、いつも思うのですが、無駄に高いプライドが邪魔をしてそれができずにいるのです。
当然本人がいちばん欲する”真の実力者への道”は遠のくばかり。
そのためハッタリや言い訳が通用しない場所、例えば試合や試験など結果が全て、結果が歴然と表れるような場所をもっとも苦手とします。
そのような場に直面しそうになると、等身大の自分と向き合いたくないため、あるいは人前で惨めな姿を晒したくないために、あの手この手と山のような言い訳を用意して、全力で逃げようとします。
もし黙らせたいと思うなら、そういう場所に引きずり出して、等身大の自分をわからせてあげるのもひとつの手です。
真のリーダーの前では、仲間がいないと借りてきた猫になる
自分が中心に立ちたい思いが強すぎるため、目の上のタンコブである真の実力者には敵対意識をむき出しにします。
悪評を振り撒く、言葉尻を捉えて揚げ足取りをする、わざと反対意見を持ち出す、仲間はずれにするなど、子供っぽいことを平気でやってのけるわけですが、そのやり口が稚拙の極み。
例えば実力者の意見がA案だと事前にわかれば、影で根回しして正反対の意見・B案に同調させようと、子分たちに言い含めておきます。
事前の根回しが功を奏して子分たちの同調が得られれば、実力者に対して強気で反発、B案をゴリ押しします。
ただし仕切り屋さんにとってはA案でもB案でもどちらでもよくて、実力者に反発したいだけのB案ゆえ、「B案を押す理由」についての理論的な説得力に欠けます。
発言の多くはその場のノリ、雰囲気、思いつき、その日の気分等に左右されるので、発言内容に一貫性がなく、理論が破綻しているのも仕切り屋さんの特徴です。
ゆえに子分たちからの賛同を得られないこともままあります。
そうなると「部が悪い」とばかり表立って逆らうことはせず、その場では比較的おとなしくしています。なにか言ったとしてもせいぜいツッコミ程度。
しかし実力者が持ち出したA案が通れば、後で子分たちを集めてブーブー文句を垂れ流し続けます。
世間ではこれを「負け惜しみ」と言うのですが、本人はご意見番を気取り、子分たちへの教育のつもりでいるようです。
このように仕切り屋さんにとっての”お仲間”は、信頼関係で繋がっているのではなく、自分が上に立つため・自分の独りよがりな意見をゴリ押しするための、道具程度の位置づけです。
そのため仕切り屋さんが好むのは、ちゃんとした正解を知りたい人ではなく、
- 同調してくれる人
- 考える力がない人
- 口答えをしない人
- 考えることを放棄した人
- 長いものに巻かれることで安心を得ようとする人
- 自分をヨイショしてくれる人
- 思い通りに動かせる人
ただし道具だから感謝の気持はないし、道具だから意見を出す権利はないと考えるし、道具だから使えないと判断すれば平気でポイ捨てするし、道具だから成功したら自分のおかげ、失敗したら道具のせいです。
それでもいいなら道具に成り下がってください。
逆に苦手とするのは
- 自分の言いなりにならない人
- 自分の意見を持つ人
- その意見を理路整然と伝える力がある人
- 自分のスタンスを大切にする人
- 同調圧力に屈しない人
- 真の実力を持つ本物のリーダーシップがある人
- 真の中心的な人物です
このように自分の意のままに扱えない人をもっとも苦手とするので、もし「仕切りやウザイ、黙らせたい」と思うなら、何も考えずその場しのぎに同調するのではなく、感情を抜きにしてA案・B案の内容を見てから冷静に判断し、有無を言わせない意見をぶつけてみてください。
反論できなくなり、確実に黙ります。
また批判はするけど「建設的な改善案」の提出を求められると及び腰になるので「批判はいいから具体的な改善案を提出してください」と言ってみてください。
確実に黙ります。
嫌われる仕切り屋とは?
仕切るという行為が必ず嫌われるかといえばそうではありません。
例えば飲み会の取りまとめ役など、誰かが率先して取り決めをしなければ話が進まない時には仕切る人が必要になります。
そんなときでも仕切ることで感謝される人と嫌われる人とに分かれます。
つまり仕切るから嫌われるのではなく、仕切る方法の問題です。
感謝される人は偏りがないようにみんなの意見や希望に対し、ていねいに耳を傾けて上手に調整しますし、周囲に対して話し合いをしやすい雰囲気を作る配慮も忘れません。
当然ながら周囲からの人望も厚いです。
一方嫌われる仕切り屋は、出しゃばる必要がないときに人を蹴落としてでも出しゃばってきて、みんなの意見には耳を傾けず、自分の意見だけをゴリ押しします。
要は自分の利のために行動するか、人のために行動するかの違いです。
つまり他人の気持ちを優先するか、自分中心かの違いです。
後者のタイプは、自分を必要な存在だと認めてほしい、場の中心に立ちたい、コミニュティ内で自己の影響力・存在感を示したい、感謝されたいという思いが異常に強いのでしょう。
当然協調性などなく、どこまでも「自分、自分、自分!」
だからこそ空気を読めずに空回りして、反対されることも多々あります。そうなると被害者意識を剥き出しにして「反対意見=自分の存在そのものが否定された」と解釈し、防御態勢に入ります。
おそらく強気な態度は、自信のなさをカモフラージュするための防御服かもしれませんね。
そう考えれば実は滑稽で哀れなイキモノ。期待はできませんが時には役立つことも万が一にはあるかもしれないので、あまり重要ではない窓際大臣的な役職でも与えて、適当におだてておくのもひとつの手かもしれません。
ただし周りに配慮できないタイプなので、くれぐれも重要ポストを与えてはいけません。
それを繰り返し、最終的には静かに距離を置くことをおススメします。