一般的に「人の真似(まね)ばかりすると嫌われる」と言われてます。しかし真似すること全てが悪いわけではありません。
私はスポーツを趣味にしてますが、コーチからは「早く上達したいなら、上手な人の真似をしろ」と教わってきました。
真似して学び、実践と失敗を繰り返し、試行錯誤の末に自分のプレースタイルを確立していく。——これは、向上するためのひとつのプロセスです。その根底には真似をする対象へのリスペクトがあるので、真似したくらいで嫌われることはありません。
一方気持ちの悪い真似の仕方はこの逆です。リスペクトもなく、ドロドロとした嫉妬心や対抗意識しかないのにその相手をつぶさに観察して、何から何まで真似・真似・真似という学びのない、上っ面のみの真似をする人。
私の近くにもそんな人がいます。とにかく真似の仕方が異常で、見境いなく「こんなことまで?」というような、どうでもいいようなことまで他人の真似をします。正直、薄気味悪いし、何かの病気ではないかと勘ぐってしまいます。
そこでこの記事では真似のしかたが病的で異常な人の特徴と、その心理状態を考えていきます。
まるでストーカー!真似のしかたが常軌を逸してる
今の地に引っ越して間もなく、ある主婦が私と同じ髪型に変えました。——それが始まりです。
最初は「あれ?」という程度でしたが、髪型だけにとどまらず、身につけているエプロンに至るまで私の真似。庭に植えてある植物の種類や配色も同じにする。屋外用の玄関マットまで同じものにするなど、もう数え上げればキリがありません。
「ストーカーっぽくて気持ち悪い」と、なんとも言えぬ気持ち悪さを感じたものです。
そんなこともあって自宅以外でできる趣味を探し、あるスポーツを始めたわけですが、私がたびたびスポーツウエアで出かける姿を見ていたせいか、スポーツをするわけでもないのに突然アディダスのジャージを身にまとい、得意げに犬の散歩をするありさま。
丸パクリ人生
その人が当時真似してたのは私だけではありませんでした。別の主婦が言ってた言葉を丸パクリして自分の言葉にしてしまう「意見のコピー」もよくやってました。
狭い近所内、コピーはあくまでもコピーでしかありません。いくらムキになって熱弁しても、表現の引き出しは教養と経験に比例するのでコピーしたつもりでも劣化コピーにしかなってないのです。ちょっと気をつけて聞いてれば「◯◯さんの受け売りだな」と一発でバレるし、「知ったか」で無理してることまでバレバレ。
また「言葉のコピー」だけでなく「行動のコピー」というのもありました。
どこかの家が外壁塗装をすれば、すぐさま同じ業者を使って同じように塗装したり、どこかの家が車を買えば、同じようにその家でも車を買う。北海道旅行をすれば翌年その夫婦も旅先を北海道に決めて旅行をする。
とにかく「目につくもの全て、何から何まで他人と同じことをしないと気がすまない人」という感じです。
女子高生など、”自分”というものがまだ確立されてない若い時期に、憧れの芸能人と同じ小物を持つとか、美しいモデルさんのヘアメイクを真似をするというのは理解できるし、よくあることです。
でもこの方はお世辞にも「若い」とは口が裂けても言えないおばさんです。
今まで何を学んできたんだろう?
最初のうちは頭の中がクエッションマークだらけになったものです。
安心するための真似
この人の口癖は「舐められる」なので、「あなたがやることくらい私もできるわよ」というアピールをすることで安心を得る——そのための真似かもしれないと思うようにもなりました。
しかし時間の経過とともに、そんな生やさしいレベルをはるか超えた、実はとんでもない人だと思い知らされるまでにそう時間はかかりませんでした。詳しくは以下の記事をどうぞ。
真似のしかたが異常な人はパーソナリティ障害を疑うべき
その人を見て思いました。どれだけ年を重ねても「これが私」というものがない人が、世の中には一定数存在するようです。”人格”というものがなく、生きてはいるけど中身は空洞でコンプレックスのかたまりという、そんな借り物人生を歩む人が……。
“自分”という格がないから他人に執着し、拒絶されると衝動的にストーカーまがいの迷惑行為を繰り返す、「ちょっと変わってる人」というレベルをはるかに超えた悍ましい人間性がわかるにつれ、精神医学の知識がない私でさえ、なんらかのパーソナリティ障害ではないかと疑うようになりました。
こんな記事があります。
周囲はどう対処したらいい?
露骨に真似ばかりされたら、誰しもいい気分はしないでしょう。でも相手が生きづらさを抱えているパーソナリティ障害だと理解すれば、受けた被害が真似だけなら、多少は同情の余地もあるのではないですか?
いくら人真似をして表面だけ飾り付けても、精神的なやすらぎには程遠いのですから。
ただし油断は禁物です。拒絶や否定にはめっぽう弱いので、そのような場面に遭遇すると、過剰に反応して攻撃的な態度を取ります。
そうなると手がつけられません。内面にある根強いコンプレックスを隠すため、強い口調、意見が合わない時はケンカごし、汚い言葉を使って人の間違いをバカにする、自分より下に人を置きたいなどなど、およそ自分の人生が上手くいっている人の反応とは思えない迷惑行為を延々と繰り返します。
相手は「ただの性格悪い人」程度のそんな生易しい生き物ではなく、一匹いるだけですべて崩壊させるくらいの負のパワーを持つ害虫です。
とにかくしつこいので、甚大な被害を回避するためにも最初から拒絶する必要のない一定の距離を取る・空気になりきるなど必要最低限の関わりしか持たない工夫が必要です。
被害を受けたら?
そしてもし不幸にもタゲられたら?
逃げるか戦うかの二つに一つしかありません。私は戦うことを選びました。
弱い者・無抵抗の者にはとことん図に乗る隣人に対し、「やられたらこっちもやり返すぞ!」というオーラを全開にしたおかげで、ここ数年、自宅に入り込んで車に傷をつけるという隣人からの被害はなくなりました。
魔物相手なら、それ以上の強さも時には必要ということです。
以上をまとめるなら、
- 真似程度なら勝手にやらせておく
- それ以上の甚大な被害を受けたら戦うか逃げるかの二つに一つと割り切る
- 戦う以上は相手の人物像や心理状態をじっくり把握する
- 真の強さを身につける
以上です。