聞き流せずに過敏に反応してしまう、スルースキルが低い人の取説

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    「なんでこんな程度のことに?」と不思議に思うくらい、どこからどう判断しても悪気があるとは思えない、他人の何気ない一言に過敏に反応して、勝手に傷つき勝手に怒り、いつまでも根に持つスルースキルが極端に低い人がいると、周囲は余計な気を使ってしまいますよね。

    「うっかりしたことを言ったら、またむくれるかも?」などと、どこに潜んでいるかわからない他人の地雷探しに気を取られ、和やかな雑談さえ心から楽しめない、そんな気分になりませんか?

    しかも本人は周囲に気を使わせている自覚がなく、自分を正当化するために「ひどい言葉を私に言ったあの人が悪い」と被害者面して同調と同情を得るために騒ぎまくる。

    1程度の話でも、10にも20にも話を膨らませる。

    そんなネガティブな反応をする困ったちゃんに対して、周囲はどう対応したらいいでしょうか。

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    話は聞く。ただし意見は挟まない

    とりあえずどこに地雷ポイントがあったのか、どんな言葉に引っかかったのかについての経緯を確認するため、困ったちゃんの話だけは聞いてあげましょう。

    ただし、気をつけるポイントがいくつかあります。

    それは、相手は「そんなことを言われたの?酷いね」という同調の言葉を待っているので、受け手となるこちら側は感情を抜きにして、

    • 経緯の把握のみに意識を集中させること
    • 感情的になってる人の話だけを鵜呑みにして、安易に同調しないこと
    • 逆に、頭ごなしに否定もしないこと

    ちゃんと話を聞いてみて、仮に大騒ぎするほどではないと思っても、それをストレートに口にしてしまえば逆効果になります。

    些細な言葉に噛みついてくる人に対して「たいしたことないじゃない」なんて言ってしまえば、さらにエスカレートして、これでもかとばかりに過去の言動まで引っ張り出して「あの人はこんなにひどい人なのよ」という展開となり、こきおろしが延々と続きます。

    要は聞くだけに徹して自分の意見を挟まないようにするのがコツで、話半分に聞きながら、残りの半分は聞き流すという姿勢に徹すれば、話はそれ以上膨らむことなく、ジ・エンドという形で無難に終息します。

    その人のこだわりやコンプレックスを探る

    他人にとってどうでもいいことでも、その人にとって聞き流せない言葉の中には必ずその人なりのこだわりや自信のなさ、コンプレックスなどが含まれています。

    ストレスを感じる意識が他人に向かうのは、満たされていない証拠です。

    そんな人にとって相手の放つ何気ない言葉が、仮にその人のコンプレックスを刺激するような内容であれば、「攻撃された」と過敏に反応するのは当然かもしれません。

    そのため、何がその人にとってのコンプレックスになっているのか、何に対して不安を抱いているのか、その正体をいち早く特定しましょう。

    とはいえ「コンプレックスは本人の問題で、本人が克服するべきもの。周囲はそこまで気を使う必要はない」というのが正論です。

    しかしスルースキルが低い依存的な人にはそんな理屈は通じません。

    周囲はそれを見越した上で、面倒を避けることにだけ意識を注ぎましょう。

    スルースキルが低い人には周囲がスルーする

    おおまかにでもコンプレックスの正体を把握しておけば、周囲は自然とその話題を避けるようになるため、結果的に不要なトラブルの回避にも繋がります。

    それは決して困ったちゃんに過剰に気を使って甘やかせというのではなく、コミニュティの雰囲気をギスギスさせないための配慮です。

    スルースキルが低く、些細な言葉に過剰に反応して大騒ぎする人は、自分が中心でないと気がすまない幼児性が抜けきれてないタイプゆえ、ひとたびヘソを曲げたら最後、すねて態度に表し、嫌味攻撃を延々と繰り返します。

    そういう性格は変わりませんので、真面目に腹を立てていると身がもたないと思います。

    なのでスルースキルが低い人に対しては周囲がスルーをする。これしか方法はありません。

    歪んだコンプレックスの表れ

    さてここからは筆者の身の回りで起きたできごとです。

    その人物は趣味のバドミントンで顔を合わせる人ですが、ある日私を捕まえてこう言いました。

    困ったちゃん

    聞いてよ、このまえAさんがこんな酷いことを私に言うのよ。どうしても納得できないからしばらく練習を休む

    で、どんな酷いことかと話を聞いてみれば、全く酷くない内容。

    交代でコートに入るところを「疲れたから今日はもうやらない」「えー?それは困る」みたいなどうでもいいやり取りで、責任者のAさんから「困る」と言われたことに腹を立てたのだとか。

    そのやり取りの最中、私もたまたま居合わせていて、実際に自分の耳で聞いてはいたけど特に問題があるとは思わなかったし、何日も経過してまだ怒っていることにびっくり仰天。

    蒼 じゅりあ

    仮にその時ムッとしたとしても、ふつうなら一晩もすればケロっとするのに、なんでこんな程度のことに腹を立てるのだろう?

    その理由は多分「疲れた」ことを言い訳にした「もう、やりたくない」という本音に対する後ろめたさと歪んだコンプレックス、そして自己正当化だと思われます。

    その人は動きが鈍くて全く点が取れない人で、ゲームが苦痛で仕方がなく、失敗するたびに「足が痛い、疲れている」と、言い訳ばかりをくり返す人です。

    「下手な私を優遇しろ」という身勝手な要求が通じないことをやっと察知したのか、体調悪いアピールだけでなく、最近では責任者・Aさんのやり方に因縁をつけだし、Aさんのなにげない一言をネタにして周囲に不満をぶちまけ、練習会そのものを自分のペースにしようと目論んでいます。

    で、周囲はどうかといえば、誰もAさんに対して不満を口にする人はおらず、みなゲームを楽しんでいるし、「なぜ練習に来ているのに下手な人に合わせなければならないの?」ということで、相手が何を言ってもお構いなしに、普通にプレーをしています。

    それでむくれて周囲に八つ当たり。「もうやりたくない!」と、ゲームの途中でコートから離れ、それをAさんから注意されたというわけ。

    いくら趣味のお遊びとはいえ、思うようにいかなければ「もうやだ!」と勝手に棄権するなんて、相手のあるスポーツなのに、さすがにそれは全方位に対して失礼だし、大きな子どもみたいでみっともない。

    こういった性格の人はスポーツそのものに向かないので、このまま来なくなってもこちらは一向に構わないけど、なぜかずっと通ってきています。

    ただ中には引き留めるおせっかいな人もいるから、それを計算の上で「しばらく休む宣言」をしたのは見え見えです。

    案の定、そんな流れになったらすかさず「そう言うなら来てやってもいいわよ」などと言い出す始末。当然辞める気などありません。しばらくすればケロっとした顔をして出てくるでしょう。

    要はどうでもいいことを騒ぎ立てて、ゴネ得で自分のやりたい放題にしようという魂胆みたいです。

    だからなおさらスルースキルが低い人には場の混乱を避ける目的のため、ネタを与えないことがなによりも重要なわけで、そのためには会話を必要最低限にとどめるなどの工夫が必要です。

    最後に

    集団の中にこのような面倒な人がいると、こちらとしても頭を使って対処せざるを得ないのが現状です。

    感情的な相手には感情を殺して接する、同調を求める相手には安易に同調しないなど、極力相手のペースに振り回されないようにすることがなによりもたいせつです。

    非常に根気がいる作業ですが、その人をなんとかしようではなく、大切なコミニュティの平和を守ることだけを考えて周囲との連携を強化していきましょう。

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