夫婦揃ってイベントごとには無頓着。なので結婚記念日なんて祝うことはないけど、今年は銀婚式なので、それらしきことをしようか、みたいな話をしていました。
その流れから夫がポツリ、こう言いました。
「25年も経っている感覚が全くない。結婚した頃と気持ちはずっと同じまま」
私はどんな豪華なプレゼントより、どんな豪華な食事より、その言葉だけで十分だと思いました。天にも登る気持ちです。
私も全く同じ思いです。自分で言うのもナンだけど、我が家は本当に夫婦仲が良くて、結婚して以来、大きな夫婦ゲンカは一度もなし。
もし夫婦円満の秘訣があるなら、夫婦ゲンカはしないこと。これに尽きると思います。
「ケンカするほど仲が良い」はありえない
よく「ケンカするほど仲が良い」なんて言うでしょ?
私はその言葉が大キライ。というより、それをマジで受け止める人がキライ。ただの例えであることがわからない人が、自分に都合よく切り取っているだけ。夫婦ゲンカばかりしている人の自己正当化です。
敬意があれば互いの声を聞き合うはず
夫婦ゲンカなんかしないほうが良いに決まってるじゃないですか。大切な人だからこそケンカにならないようにするのは、ごくあたりまえの配慮です。配慮というのは敬意がなければできないこと。
私の周りに限って言えば、夫婦ゲンカばかりしている夫婦は、ほぼ例外なく離婚しています。
そりゃそうですよね。敬意がなくなった関係だから破綻した。ただそれだけのこと。会話は理性がないと成立しないけど、ケンカは意地の張り合いと感情のぶつけ合いでしかない。すると、やがてどちらかが疲れ果てるに決まってる。
円満な夫婦は一方的ではない
円満な夫婦はこの逆です。ケンカにならないように互いに納得いくまで会話を続けてます。どちらかが一方的というのでなく、自分のことだけを主張するのでもなく、どちらかに我慢を強いるのでもなく、互いの声にちゃんと耳を傾け合ってます。
夫婦の話になると別問題にする人は多いけど、ケンカにならないようによく話し合うなんていうのは人間関係の基本です。夫婦は人間関係の最小単位と考えれば、夫婦でも感情の赴くままに言葉をぶつけてはいけないとわかるはず。
年を重ねても気持ちは同じ
冒頭の夫の言葉・「結婚した頃と気持ちはずっと同じまま」でいられた理由はなんだろうと考えてみました。
私はストレートに自分の気持ちをぶつけるタイプですが、夫は自分のことはあまり言わない人。これって世間一般そうみたいですけどね。男はあまり自分を出しません。
でもそれではいけいない、やがて夫に負担を強いることになると思い、夫が自分の気持ちを明かしやすいような心配りを、無意識になんとなくしてみた……くらいかな?
この“無意識になんとなく”というのがポイントで、「私はこれだけあなたのために頑張ってます」アピールになったらただの押しつけでしかありません。ただの自己満。
そうなればやがて相手は、その押し付けが鼻につくから気持ちが離れていくのかな?なんて思ったりしています。
最後に
とはいえ、夫婦の形は千差万別。うちはこれで円満だったからと、よそのご家庭でそれが通用するとは思いません。
でもひとつだけ言えることは、長年一緒に暮らすということは、共に年をとるということ。そうなれば、男の魅力や女の魅力だけでは勝負できません。アバタもえくぼはいつまでも通用しません。アバタはアバタだし、どうかすれば醜いクレーターにもなるし、互いの存在すら消し去るブラックホールにもなるのです。
となると勝負の鍵は、いかに人間的な魅力を与え合うかに尽きますよね。ずっと一緒にいたいなら、そのあたりをしっかり考えていきましょう。以上です。