「誰がこんなややこしいシステム作ったのよ!」と言いたくなるのがモバイルのキャッシュレス決済。
少し前は各店舗ごとにポイントカードを発行していたものだから、財布はパンパン。しかも会計のときにはポイントカードを探すのに一苦労。
それが共通カードや、電子マネーの登場で解消されたはいいけれど、そう感じたのはつかの間。あれよあれよという間に電子マネーが大量に作られ、どの店舗でどの電子マネーを使ったらいいのかを迷うようになり、迷っているうちに今度はなんとかPayの乱立。
それで大混乱を巻き起こしたのがPayPay。あれはお粗末の一語に尽きます。
国や経済界のお偉いさんの意向によれば、キャッシュレス決済を強化したい方向らしいけど、末端の市民はイマイチついていけないこの流れ。志はわかるけど、あまりにも急ぎすぎじゃない?と思ったので、以下、その理由を書いていきます。
ApplePayもイマイチ
iPhoneユーザーなので、ApplePay(バーコード決済ではないけど)を使ってます、いちおう。クレジットカードも登録してるし、スイカ、Dカードプリペイドも登録してます。みんなが絶賛するApplePayですが、私はそれほど便利だとは思ってません。支払うだけで、全く恩恵がないのです。
私のお金の使い方をざっくりとご説明します。
Suicaを使ってもポイントはつかず
まずはSuica。
ほとんど車移動なので公共の乗り物を使うのは年に数回。滅多に電車に乗らないくらいだからクレジットカードで定期券を買う必要はなく、駅ナカで買い物することもなく、最寄の駅ビルはSuicaは使えるけどJREポイントの加盟店ではないので、いくらSuicaを利用してもポイントがつかず。ただ支払うのみ。
iPhoneかざしてピッと改札が通れる、支払いができる程度の恩恵しか感じてません。別にiPhoneでなくても、プラスチックのSuicaカードでも同じじゃない?程度の感想しかありません。
そしてクレジットカード。いちおうApplePayに登録はしているけど、ネットショッピングが多いため、ApplePayが導入されて2年経ちますが実店舗で使用したことはなかったです。公共料金の支払いに当てているのみ。
外食はどうかといえば、ラーメン店にはよく行くけど、行きつけの店で電子マネーやバーコード決済対応の店はありません。個人の店だと食券機がせいぜいです。小銭必須です。
iPhoneでnanaco(ナナコ)が使えない
私が最も使う電子マネーはnanaco(ナナコ)ですが、nanacoはApplePayに対応しておらず。これもApplePayがイマイチだと感じる理由の一つです。
お財布がお財布になってない
ApplePayは「Wallet」という名前のアプリになってますが、「Wallet=財布」と考えると、本当の意味でのお財布にはなってないと思うのです。
私の財布の中にはクレジットカード、ナナコ、Tポイントカード(Tマネー)、楽天Edyなどが収められています。一つの財布に数種類の電子マネーやクレジットカードを収めるというのは私だけでなく、多くの方がそうだと思います。
よほどのことがない限り、電子マネーやクレジットカードを、あちこちに収納することはまずないですよね?
でもiPhoneは違います。Wallet(財布)のはずなのに、モバイルTマネーを使うためにはWalletとは別に「T-POINT」というアプリをダウンロードしなくてはなりません。Edyを使うためにはおサイフケータイに対応させる機器(パソリ・RC-S390)を用意し、さらにアプリも用意しなくてはなりません。
iPhoneにさえ入れられないナナコやワオンもあります。
今の段階でもいちいちそのための各アプリを立ち上げないといけない状態なのに、今後なんとかPayが乱立したらどうなるのでしょう?
今よりもっともっとアプリが増え続け、会計時でよく見かけるポイントカードを探してもたつく高齢者同様、今後はポイントカードではなくアプリ探しでもたつく人が増えるであろうことは容易に想像がつきます。一元管理ができるという点のみ、Google Payのほうが使い勝手が良いかも。
店ごとに調べるのが面倒
nanacoはセブンイレブンやヨーカ堂などのセブン&アイ・ホールディングス。ワオンはイオン系というのはわかるけど、Tポイントがイマイチわかりづらい。TポイントはついてもTマネーには対応してない店舗あり、モバイルTマネーはダメというのもあり、あるいは数種類の電子マネーでの支払いはできてもポイントがまったくつかない店舗あり。
事前にレジで調べて行くようにはしているけど、肝心の店員さんがそのあたりをしっかり理解してなかったり、というのも実際にあったしね。
最後に
なんとかPayもいいけど、その前に既存の電子マネーを整理してから導入したほうが混乱がなくていいんじゃないかと思うのです。
もう最近では、なんとかPayという言葉を聞くだけで胸焼けを起こして、「現金でいい。いや、もっと過去に遡って、物々交換でいい」くらいに感じてしまいます。
まだ日本では10年早いよ。